高血圧とは、心臓から送り出された血液が血管壁を押す力が病的に高くなった状態のことです。自覚症状がないことが多く、放置していると心臓、血管、腎臓などに障害をきたし、気がついた時には取り返しのつかない病態になっていることがあります。
そのため身近に潜むサイレントキラー(沈黙の殺し屋)!と言われています。
病院や健診施設などで測定した血圧値が収縮期血圧140mmHg以上または拡張期血圧90mmHg以上
かつ、自宅で測定する家庭血圧が収縮期血圧135mmHg以上または拡張期血圧85mmHg以上
白衣高血圧と言って、病院で医療者が測定すると高くて、自宅でリラックスして測定すると血圧が高くない人もいます。
しかし、その逆である仮面高血圧もあるのです。
(参考:かがやきニュース「仮面高血圧、その実態は?知らないと手遅れ)」)
原因は不明です。遺伝的要素が6割、環境的要素が4割と言われています。環境的要素とは、塩分、肥満、運動不足アルコールなどです。
原発性アルドステロン症、腎血管性高血圧症、薬剤性高血圧症、睡眠時無呼吸症候群、甲状腺機能異常、高安病などの血管の炎症
高血圧がほとんど本態性と決め込んで治療が行われているケースが多いのが実情です。その中には、二次性高血圧が潜んでいます。高血圧の初診にあたり、血圧の左右差が認められれば、血管の部分的な狭窄や炎症が潜んでいることがあります。また降圧剤を何種類も内服していても治療域にならない人や利尿剤を使っていないのに低カリウム血症がある人は、原発性アルドステロン症を疑う必要があります。
以前はめずらしい病気と思われていましたが、実際には血圧高値の人の数%から10%近いことが判ってきました。
「血圧が高いときだけ、降圧剤を飲む」という人をよく見かけますが、それは間違いです。昔、血圧が高いときに降圧剤の舌下錠がよく使われた時代がありました。最近はむしろ急な血圧変動の方が体に良くないことが判ってきました。
(参考:かがやきニュース「オリンピック過剰興奮は危ない! 24時間血圧重要)」)
将来的には認知症にもなりやすくなることが判ってきました。
(参考:かがやきニュース「認知症になる人増加傾向! 高血圧高値・変動注意 )」)
腎障害が進行すると貧血や心臓をさらに悪化してしまいます。
(参考:かがやきニュース「CRA症候群に陥っていませんか?)」)
日常生活で行うべきことが以下のことが基本となります。
精神的ストレスや過重労働も血圧を上げます。規則正しい生活をして、十分な良質な睡眠をとりましょう。
(参考:かがやきニュース「良質な睡眠、そのポイントとは!)」)
また冬季は血圧の高い人は注意が必要です。暖かい部屋から急に寒いベランダや庭にでると、血管が締まることで急激な血圧上昇につながります。入浴前後でも血圧が大きく変動することが知られています。高血圧の人ほどその変動幅も大きくなります。
(参考:かがやきニュース「高齢者に多いヒートショック、血圧の変動に注意)」)