高血圧:降圧目標より厳格に!2019ガイドライン改訂

国内に高血圧患者は4200万人(日本全体の約35%)もいると言われていますが,そのうちの7割以上は適切に血圧コントロールがされていないと推察されています。そして世界の7割の人がなくなる原因である非感染性疾患(循環器疾患・がん・糖尿病・慢性呼吸器疾患など)の最も大きな危険因子が喫煙と並ぶ高血圧です。

複合心血管イベント(心血管死、非致死的心筋梗塞、非致死的脳卒中)に対する血圧のコントロールレベルでの効果の差を見たものです。

収縮期血圧を140未満で治療がされていた群と120未満とより厳格に治療がされていた群とで発症危険度に25%の差が出ています。
これらの臨床報告を踏まえて,各国が血圧をより低くコントロールする目標値を掲げるようなってきました。日本においても日本高血圧学会が2019年4月に新たに「高血圧治療ガイドライン」を発表いたしました。従来の75歳未満の家庭血圧の目標値である135/85mmHg未満を,125/75mmHg未満と低くしています。

そして脳血管障害患者における主な血管の狭窄の有無や慢性腎臓病患者における尿蛋白の有無で,その降圧目標に差を設けています。さらに新たに心房細動などで抗血栓薬を飲んでいる人も糖尿病患者同様に低めの目標値を設けました。国内外の報告を分析した結果,患者さんの病態でより細かく分けて,治療を適切に反映しようとする試みです。

より厳格に設定された目標値に向かって,まずすべきことは,日常生活においてできることからもう一度新たな気持ちでやって行きましょう。

「減塩」「減量」「運動」「栄養(野菜をしっかり)」「節酒」「禁煙」,これらを組み合わせて行うことで,従来の目標値を薬でなんとかクリアしていた人も,新たなガイドラインの目標値に到達できることでしょう。

令和元年5月31日

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