生活習慣病の代表である高血圧症、そこには誰しもが関連性を理解している塩分の存在があります。
食塩摂取による血液量の増加と脳内のナトリウム増加にともなう交感神経の活動更新が、血圧上昇に関与していると考えられています。塩分制限は高血圧の人にとって最も重要な治療の基本と言えます。

代表的な降圧薬の一つであるアンギオテンシン系抑制薬は塩分摂取量が多いと効果が弱くなります。塩分摂取量が多いときと塩分を制限したときでは明らかに血圧の高低に差がみられています。
汗などで排泄される塩分は1日1.5g相当で、必要最低塩分量と言えます。血圧が高い人では、1日塩分は少なくとも6g以下にすることが推奨されています。
それでは我々は塩分をどのぐらい摂取しているのでしょうか。日本人は平均1日10gほどの塩分を摂取しており、醤油、味噌汁、漬物などの日本食の主な食材が影響しています。しかし日本食がすべてではありません。ある1日の塩分量をみてみましょう。

朝はパンにハム、サラダ、そして昼はコンビニでおにぎりとサンドイッチ、夕食は中華、そして間食にアップルパイを食べました。それほど意識していないパンやハム、ソーセージにも塩分は含まれています。さらに夕食の中華の塩分量も多いため、1日の塩分量は合計13.8gに到達してしまいました。血圧の高い人は日々の塩分量を極力考えて食材を選びましょう。
長期的に塩分摂取過多が腎機能にも影響します。

慢性腎臓病における透析回避率を高食塩と低食塩摂取者で比較した場合、あきらかな差が生じています。慢性腎臓病において4年(48ヶ月)間の観察において、高食塩食では透析回避ができたのは、50%を明らかに下回っていますが、低食塩食では80%弱と多く回避できています。
日々の塩分摂取を減らすために、汁物や漬物、干物、練りものは同じ日に摂らない意識が必要です。醤油などはかけないで、表面に軽くつけて食べる、そして味の濃い物を摂るときは、他の食材を薄味にしてめりはりをつけることで、満足感を維持でき、そのうえで、トータルの塩分量を抑えることができます。
2024年6月14日