新型コロナウイルスとインフルエンザウイルスの感染が市中に広がっています。もしご自身が感染してしまったら、次に心配されることとして家族など同居人を感染させないかどうかが頭をよぎってくることかと思います。そこで今回は家庭内感染の防ぎ方について触れたいと思います。
まずこれらのウイルスの感染様式は、基本は飛沫感染ですが、新たにエアゾロル感染という感染様式が問題となりました。飛沫よりも水分を含んでいないため軽く、気流に乗って室内を拡散すると考えられています。
人が咳をしたり、話したりすると飛沫とエアロゾルが発生します。同じ会話でも大声をだせばそれだけ飛沫やエアロゾルは多く排泄されます。飛沫は水分を多く含み重いので排泄されて約1mで落下しますが、エアロゾルはエアコンなどの風に乗って室内を拡散します。空気が乾燥しているとより多くのエアロゾルが発生します。
加湿をすることでエアロゾルを減らし、かつ気道の線毛の働きをよくすることでウイルスの侵入を抑える力も増します。
さらに不織布のマスクを感染者と健常な家族もしましょう。両者がすることでウイルスの曝露は80%近く抑制されると言われています。
感染者と家族が常に換気設備も独立した別の部屋に居れば感染は成立しませんが、それは現実的ではありません。そこで同じ部屋で過ごさなければならないときは、室内の空気(風)の流れを意識してください。エアロゾルを常に一定の方向へ流すよう心がけましょう。
一般的な空気清浄機の場合、吸い込む力(換気量/時間)を強くして外へ出したい窓の近くへ置くのもいいでしょう。一緒に食事をするなどマスクを外せざる得ないときはキッチンの換気扇を活用する方法もあります。
そして人の配置は常に健常者が風上、感染者が風下になるよう心がけましょう。部屋の加湿もしてください。
睡眠中の呼吸でもエアロゾルは少ないものの排出されるため、長時間の暴露で感染する可能性があります。日中より弱くてもいいので一定の空気の流れを確保しましょう。
2023年1月12日