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新型コロナ、診察することで検査が活きる

繰り返し流行の波が押し寄せてくる新型コロナウイルス(COVID-19),「Withコロナ」「検査パッケージ」という言葉がでてきて、いわゆる慣れの感触が我々に生まれてきています。さらにはオミクロン株では鼻水、喉の痛みが強いですが、軽い人では通常の風邪と症状からでは区別がつきません。
感染を拡げないためにも、感冒症状のあるひとは早めに医療機関を受診しましょう。
発熱と喉の痛みで代表的な感染症には化膿性扁桃炎もあります。

今年の1月から5月連休前までに「発熱+喉の痛み」で来られた患者様の中で、7人ほど急性化膿性扁桃炎の方がいました。治療法は全く違う疾患で診断には咽頭の観察が不可欠です。COVID19の場合、咽頭後壁に赤く腫れたリンパ濾胞が観察できるケースが1、2月は非常に多かったです。最近は咽頭の側壁が赤く肥厚している人を度々見かけます。

咽頭後壁に所見がない場合、抗原もしくはPCR検査で陰性となる陰性的中率は30.3%と低く、咽頭観察の感度も51.9%と限界があります。しかし特徴的な所見があったときの陽性的中率は92.5%に及びます。そのため問診による感染者との接触歴なども参考に、より迅速に結果が得られる迅速抗原定性検査を有効に活用できます。

一般的には抗原定性検査はPCR検査の80%程度の感度と言われています。当院で行った抗原検査318人中、陽性者は71.1%の226人とPCR検査の陽性率43.5%よりかなり高い結果でした。これは診察をすることで検査をより有効に活用した結果が反映されたものです。感冒症状が見られたときには医療機関で診察を受けて的確に検査を受けるようにしましょう.

最後に日頃から知っておいて欲しいことが2点あります。

新型コロナウイルス感染と診断された中には、熱やのどの痛みがでてすぐに風邪薬を飲み始め、数日間飲み続けている方がおられます。そのため診断が遅れ、かつ症状が遷延しているひとが見受けられます。総合感冒剤は「熱」「咳」「鼻汁」などの感冒症状の緩和が目的で治療薬ではありません。あくまで普通感冒に罹り、明日以降の仕事に支障がきたさないよう体調をどうしても整えたいとき、短期間の内服に留めましょう。

もう1点はウイルス感染症では弛張熱と言って1日のうちでも熱が低い時間帯と熱が高い時間帯とが交互に訪れる特徴があります。外来にて「昨日の夕方、38度あったけど、今朝は36台に下がったので仕事に行った。ただ職場で徐々に熱が出てきたので、早退して病院に来ました。」という仕事にまじめな方を多く見かけます。治ったと判断するには早すぎます。翌日の熱がでた時間帯までは自宅で様子をみる必要があります。できれば解熱してから3日間はテレワークなどを取りいれて、他者との接触を避ける慎重さが感染拡散防止には必要な行為と言えます。

2022年5月9日

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