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花粉症の薬が効かない、工夫が必要!

花粉症が猛威を振るう季節、ステロイド注射(ケナコルト-A)を打って欲しいという方がときにいます。確かに効果は長く持続しますが、そこには副作用も大きくかつ長く体に影響します。そのため、現在は多くの医療機関では行われていません。また第1世代の抗ヒスタミン薬(ポララミン:一般名d-クロルフェニラミンマレイン酸塩)を長期に渡って使用されていることもあります。またドラッグストアなどで医師の処方箋なしで買えるOTC医薬品にも含まれていることが多いので、注意が必要です。
せっかくH1受容体に選択性が高く、副作用の少ない第2世代の薬が開発されているのですから、その中でまずは工夫してみましょう。例えばアレロックは三環式骨格を有していますが、同じ第2世代の薬であるアレグラはピペリジン骨格を持つ化学構造をしています。

この化学構造式で分類するとさらにピペラジン骨格を持つザイザルなどの3種類に分けることができます。三環式骨格の薬で効果が出にくいときは、ピペリジン骨格もしくはピペラジン骨格に変更してみることで、くしゃみやかゆみが治まることがあります。化学構造式の違うタイプの薬を試してみましょう。

次に内服する時間ですが、アレグラを食後に飲まれている方がいますが、できれば起床時(食事30分以上前)に飲みましょう。その結果、血中濃度がより上昇し、かつ通勤時は最も高い状態が得られます。とくにより効果が強いビラノアの場合は食前1時間以上前か、食後は2時間以上空ける必要があります。

それでも症状が治まらない場合には違うタイプの骨格を持つデザレックスなどを併用してみると良いでしょう。
鼻漏がひどい場合には、抗コリン作用を有する第1世代の抗ヒスタミン薬でアセチルコリンを抑えることで鼻腺の刺激を緩和させます。重大な会議などでその間症状を抑えたい場合には、期間限定でステロイドと第1世代の合剤であるセレスタミンなどを使わざる得ないこともあります。ただし、前立腺肥大や緑内障がある人には禁忌です。
また脳内のH1受容体にまで作用し気がつかないうちに「鈍脳」とよばれる集中・判断力や記憶低下を招くことを理解した上で、内服の判断をしましょう。ただし高齢者は活動性の低下、せん妄の原因となり、転倒などの重大な事故や認知機能低下につながるため極力内服は避けるべきです。

2019年2月14日

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