今冬、インフルエンザは流行しない?
昨年は夏でも外来で遭遇していたインフエンザ、今年はほとんどみかけません。そしてさらに例年と 違うのはこの時期には感染のピークを越えているはずの小児に流行するRSウイルス感染の流行が見られないのです。大学で感染対策を担当していた時に毎年、小児科のRSウイルス感染流行の 終焉とともにインフルエンザの流行に対する感染対策に気を配ってきたものです。
このまま今冬はインフルエンザは流行しないのではないでしょうか。
その現象が既に南半球では起きています。日本と気候が真逆になる南半球では、日本の夏の時期にインフルエンザが流行するのが例年の動向です。
ブラジルでは まさしく 2019年第24週(6月中旬)をピークにインフルエンザの流行が起きています。
ところが今年の5月中旬以降、インフルエンザの発生はほとんど見られないのです。
その代わりに新型コロナウイルスの大流行に至っています。ブラジルでは新型コロナウイルスを軽視する発言をしてきた大統領、自らが感染、個人レベルのマスクなどの対策が徹底していたとは到底言えません。
集団レベルでのウイルス干渉作用がこの現象を引き起こしていると考えられます。
令和2年11月24日