インフルエンザ、早期に適切な治療を

22日、埼玉県もインフルエンザ流行期(各医療機関週単位 1.10人発症)に入ったことが発表されました。すでに学級閉鎖も始まっています。昨年はA型(H3N2:香港型)が主流で、ワクチンの発症予防効果も低い傾向になりました(鶏卵内での増殖低下があり、培養すると抗原変異した増殖しやすいウイルスが選択されるため)。

インフルエンザの最も特徴的な症状は、突然の熱発とその後に続く乾燥性咳嗽ですが、年齢とともにあまり熱が出なくなる傾向があります。

年齢別の最高体温比較

たとえ熱がなくても、高齢者が元気がない、食欲がないときなどは積極的に疑う必要があります。

早期診断を行い、その結果を踏まえての抗ウイルス薬治療を行うことで、罹病期間が1日以上短縮されること、さらには肺炎などの下気道感染を減らせ、かつ入院を7割近く減らせることが明らかになりました。

インフルエンザ薬による治療効果

2009年の世界的パンデミックの際、他国で多くの死者が出たにもかかわらず、迅速診断キットを用いて、早期から抗ウイルス薬を使用してきた日本では、被害が少なかったことがうなづけます。

発症12時間経過してないからと、診断や治療を後回しにすべきではありません。高感度迅速診断キットや臨床的特徴を踏まえて、早期に適切な治療を開始すべきです。もし迅速検査が陰性で、しかも臨床症状から普通感冒と迷うときには麻黄湯を内服する方法があります。インフルエンザの際に解熱までの期間がタミフルよりも短かったという報告もあり、ライノウイルスなどによる普通感冒にも効果が期待できます。

インフルエンザ薬と麻黄湯の効果の比較

さらに少しでも早く解熱させたいときにタミフルなどと併用も可能です。ただし、慢性呼吸器疾患・心疾患・緑内障・前立腺肥大などがある方は避けた方が良いでしょう。

平成29年11月27日

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